ドヤ氏

尾崎支配人が泣いた夜 DOCUMENTARY of HKT48のドヤ氏のレビュー・感想・評価

3.4
指原莉乃は本当に賢い人だ。

彼女が出ているバラエティー番組を観ていても思うことだけれど、この作品を観てさらにそう思わされた。こういうタイプの人がトップを獲れるうちはAKBGもまだ大丈夫かな、とも思ったり。ちなみに僕はHKTについては主力メンバーの名前を辛うじて知っている程度。

指原は今作で監督を担当しており、メンバーや関係者に直接インタビューする。彼女自身がHKTメンバーであり最もメンバーに近い存在にいるため、インタビュー中のやりとりがとても自然でリアルな印象。これまでのAKBドキュメンタリーとは一味違う点だと思う。

意外に見せ方もうまく、グッとくるシーンもいくつかあった。頑張ってるメンバーが報われるのは素直に嬉しいけれど、その喜んでる画の奥に肩を落として泣いているメンバーがいるこのカオス感というか、リアルを突きつける感じがAKBドキュメンタリーらしくていい。それでもちゃんと最後は救いもあるしね。

否定的意見がチラホラ見受けられるのが、このドキュメンタリーを制作している過程が本編に挿入されている点。ここで指原が「ライト層にもコア層にもウケる作品を作りたい」という旨の発言をする。スキャンダルに踏み込むような突き抜けた作品を作ろうとすると、どうしてもライト層のファンが置いてきぼりにされてしまう。このジレンマを乗り越えるために、劇中でスキャンダルに触れるかどうか悩むシーンをあえて挿入している。この演出は逃げだと言われかねないが(どうしても触れられない事情があったのだと察する。笑)、個人的にはアリだと言いたい。指原が監督をしてるということをエンタメに昇華することに成功してると思うし、まあ、とにかくこうするしかなかったんだろう。(全然擁護になっていない)

グループの内側から直接メンバーの心情にアプローチするタイプの作品はこれまで無かったし、自分の役回りを理解して全うできる指原がHKTにいるからこそできたやり方だと感じる。あまり褒めすぎると指原推しだろとか言われそうだけど、そうではない!(強調)

面白いかと言われると微妙ですがSKEのクソ作品よりマシです!是非!

なんとなく今までレビューしたアイドルドキュメンタリー作品をタグで集めてみました。↓
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