“世界最強のオヤジ”
スティーヴン・セガール。
まだ現役アクション俳優。
本作で製作総指揮に参加。
多分、脚本も口を出した。
『沈黙』シリーズの一つだが、
ちょっとばかり毛の色が違う。
スティーヴン・セガールは主演じゃない。
ただ、おいしい役のポジションなのです。
まるで主人公のような口出しもしますし。
都合が良すぎるタイミングで登場し倒す。
しかし、本作で“セガール拳”の弱体化。
まさか殴られて膝をつくなんて驚きます。
血は一滴も流していないからセーフだが。
本作の主人公はルーク・ゴスです。
アクション俳優はスキンヘッドが似合う。
その中ではルーク・ゴスは存在感が薄い。
いつも哀愁漂う疲れた表情は健在。
アクションよりも演技が重視された役。
スティーヴン・セガールとの尋問では、
ルーク・ゴスの複雑な心情を表現する。
思っていた以上にいい演技をしていた。
それよりもサラザールが良かった。
フローリン・ピエルジク・Jrが演じた。
マフィアのボスは弱いという相場がある。
しかし、本作はまったく違います。
自らショットガンを片手に戦います。
まるで主人公のような立ち回りには、
素直にカッコいいと思わせてくれた。
そして、ジョルジュ・サン=ピエール。
本物の総合格闘が本作に降臨している。
当然ながら本物のアクションが見せ場。
それよりも普通の演技もやっています。
こちらはアクションよりもキレが悪い。
物語はミステリー仕立て。
裏切り者を探せ!である。
それはいらないと感じた。
普通のアクションでいい。
クライマックスは意外に楽しめた。
余計な事をせずストレートにやる。
これがアクション映画の鉄則です。
新たな試みも魅力を削いでいます。
ストレートなアクションが一番だ。
そう思わせるストーリーであった。
続編があるような終わり方だが、
意外にも面白そうだから困った。
RE-264