やっぱり原作を知っているだけに、原作が好きなだけに無理でした。
まず、石田のいじめ描写。たこ焼き屋と上野の方がよっぽどいじめっ子で裁きを受けるべきになっている。それと取っ組み合いの時に石田が西宮をあまり殴らないのも違和感がある。
これだけならまだ、まだ、我慢できるがそのあとの青年石田になった時が問題。石田はいじめられ、避けられてはいるが本人自身が全く気にしてないように見える。石田の声色のせいもあって反省が感じられない。
総じて石田は反省してるよ、可哀想な奴だよ!感が出すぎてる。
漫画ではマイナススタートの石田がどうするのか、どう自分と向き合うのかが醍醐味なのに、ゼロからスタートで西宮と恋愛ごっこしたいだけにしか見えない。
あと、いじめのシーンであのBGMはドン引きです。(石田が虐めてるとか自覚なく、その差異がないって演出なら、それこそそれを理解した青年石田に悲壮感を与えるべきだったと思う。)
正直、明るくキャッチーなアニメーションを得意とする山田監督にこのテーマと内容はダメだと思う。
絵が明るすぎる。何度も言うが、石田はいじめっ子のクソ野郎だということを丁寧に書けなかった時点でダメダメだと思う。
以上であげたことでいいことがあるなら、石田を西宮が好きになる過程が作り易いってこと。←でも、これってそれこそただの恋愛映画になってる気がしてならない。