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一週間フレンズ。のtheocatsのレビュー・感想・評価

一週間フレンズ。(2017年製作の映画)
1.0
ネタバレ
学園物には甘いがこれは駄目

本作に感動できる方も当然おられるだろうから、単に私の感性がピュアでないことが責められるべきなのかもしれない。
しかし、物語の起伏メリハリがあまりにも欠落し低カロリーかつフラットすぎるものだから、何の感興も生じなかったことは述べておきたい。

俳優陣の資質がどうなのか他の作品を見たことがないので分からないが、原作や俳優という素材を調理しきれなかった監督に多くの責めが帰されるように思えてならない。
一般的に漫画原作物は監督の独創性が発揮される余地があまりない「平板的」な作品になりがちではあるが、私が見た限りでは及第点以上とするための努力が感じられる作品が少なくなかった。
残念ながら本作に関しては監督の「熱」のようなものはほぼ感じられず、それが若き俳優陣にも伝播してしまったかのように見受けられる。

そうか電車男の監督さんなんだね。見た記憶はあるが特別強い印象はもはや何も残っていない。

次なる作品に期待します。


追記:若い役者はアイドルグループの一員とばかり思いこんでいたが、投稿後に調べたら普通の役者みたい。そうか・・
元おニャン子の国生さゆりや他の大人役がが普通レベルの演技をしているのがよく分かったのは一つの発見。

ネガティブな要素として、学生役の男女ともにぐにゃっぽさとかスマホ首など姿勢が宜しくなくそれも締まりを欠いた一因(だからこそ本作は現代若者の有り様をリアルに描いているとも言えるか)。昭和モノクロ映画の役者のように背筋ピシッと折り目正しい演技は現代っ子には最早難しいのかもしれないが、姿勢の悪さが気にならない現代の学園映画も存在するので、やはり監督の指示・方針も大きいと思われる。

1週間で記憶をなくすというのは事故が原因ではなく心因性のようなので、元カレの記憶を思い出しポジティブな普通の状態になったにもかかわらず、主演男子のことはすっかり忘却し、パラパラ漫画でようやく思い出すというシーンは全く説得力がなかった。

ミーハー女子たちが特定男子を「かっこいい・・・」などと誉めそやすのも???状態だったが、観客の同年代女子が納得できたのならそれはそれで無問題なのだろう。

032005
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