フランスで初のDNA分析によって逮捕された連続殺人鬼の、犯罪発生から裁判で有罪を認めるまでの物語。
警察による捜査と法廷での模様が交互に描かれているので時間軸が判りにくく、なおかつ捜査も裁判も全てが感情論で突き進むというさすがおフランスな展開。"アラン・ドロンの再来"ラファエル・ペルソナーズを主役に抜擢した渾身の一作……になる予定だったのかもしれないけど、公開初日にシャルリー・エブド襲撃事件が発生したからコケたというのは体のいい言い訳なんじゃ……と思わずにはいられない。
とにかく、DNA鑑定は現代では常識の粋なんだから、それを初めてやってみました！ と主張する場面はあってもよかったかも。むしろ、事件開始は1991年なんだから似顔絵と足型以外の証拠を発見する努力はなかったのかよ……とツッコまずにはいられず、そのあたりもやっぱりおフランスの警察だからで片付けられちゃいそうで何とも残念な一作。
