MikiMickle

ザ・ボーイ 人形少年の館のMikiMickleのレビュー・感想・評価

ザ・ボーイ 人形少年の館(2016年製作の映画)
3.5
元カレのDVが原因で、アメリカから逃げるようにイギリスの人里離れた豪邸へとやってきたグレタ。8歳の子守りに雇われて…
上品そうな老夫婦が可愛がっている息子ブラームス。しかし、それは人形だった……

人形に対し、「人として」愛を注ぎ溺愛し世話をし接する夫婦… 明らかに異常な光景だった…

平常心を保ち、人形を子供として扱うように合わせるグレタ。
日用品を週に一度運んでくる男性も、異常だとわかりながらも夫婦にあわせている。

そして、その老夫婦はブラームスを置いて旅に出る事に。
彼らから渡された10カ条。
人を招いてはいけない。顔を覆ってはいけない。7時に起こす事。一日に3時間は勉強を教える事。音楽を聴かせる事。必ず食事を与える事。残った食事は冷蔵庫に入れる事。家の外のネズミを駆除する事。ひとりにしない事。お休みのキスをする事。
これを全て守るようにいわれるのだ。
さらに、家の窓は全てふさがれ、スマホも通じない。

夫婦がでかけた直後、グレタは「気持ちわるいのよ‼」と、人形をぽーい‼(笑) 布で羽織って見ないふり。アメリカの姉妹に電話をし、ワインを飲み、本を読み、自由時間を謳歌

が、不可解な事が度々起こる…
到着してすぐになくなった 靴からはじまり、覆っていた布が剥がされ…
ブラームス人形とはなんなのか…誰かいるのか?はたまた…
という話。

これはホラーというよりもサスペンスに近かったです。

どこまで書いていいのかな…
幽霊が人形に乗り移って殺そうと襲ってくるといった死霊館やチャイルドプレイ的なものではなかったです。
うん、ここまでにしておきます。

この映画、先読みしながら猜疑心を持ちながらみてもつまらないかなと思いました。というか、素直に流れに身を任せながら見れたというか…
サスペンスものって、ちょっとした辻褄のあわなさが見えてしまうと、そのままそこの猜疑心が気になって、いかにして裏を読み取ってやろうという気持ちになるのです、私(笑)
でも、なんだかこの映画は、そういった気持ちが良い意味でなかったというか…
もしかしたらこうかな?とかはもちろん考えます。
グレタの心境の変化と異様性。人形の動く現象はグレタの精神的なものなのか、心霊的事実なのか… また、なにかしらの闇を持つ老夫婦の過去に何があるのか、ブラームスの過去とは…10カ条の意味は?とか、仲良くなる配達人はどういった人物なのか、はたまたDV男は…とか……
が、それを全部見抜いてやろう‼という気持ちではなく、素直にホラーとしてもサスペンスとしても展開を楽しめました。なんでだろう…ちょうどよい中間のバランスなのかもしれないです。
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