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ウィッチのmasayaのレビュー・感想・評価

ウィッチ(2015年製作の映画)
3.8
「ライトハウス」のロバート・エガース監督、アニャ・テイラー=ジョイ主演による1630年のアメリカ、ニューイングランド地方を舞台にした、魔女の民話に基づいたダークファンタジーホラー。
まずこの作品は、A24製作というバックボーンあってこその評価。
それがなければ、"ダメだこりゃ "の一言で終わりかねない作品(笑)
細部まで拘り抜き、ひとつひとつに意味を持たせ、非常に丁寧に製作されており、そういうところに注意を払いながら、考察しながら観てこそ楽しめる作品だと思う。
もっと、ユーザーフレンドリーな作りにすればとも思うが、製作サイドにそんな気はサラサラ無いようだ(笑)
いずれにせよ、万人が楽しめる作品だとは思えない。

敬虔なキリスト教徒一家の悲劇を描く物語。
光と闇の表現が秀逸で、不気味な音楽や効果音と相まって、常にヒリヒリした不穏な雰囲気を醸し出している。
アニャ・テイラー=ジョイは無垢なる美しさで観るものを魅了するだろうし、長男ケイレブの演技も凄まじい。
ちなみに、黒ヤギは"悪魔の象徴"と言われているし、ウサギは"魔女の使い魔"とも言われている。
また、子どもの脂肪で軟膏を作りそれを身体に塗ると空を翔べるという言い伝えもある(こればっかりは意味不明で理解不能笑)
この辺を知っておくだけでも、物語の捉え方は大きく変わってくるだろう。
家族の誰かがどこかのタイミングで悪魔に魂を売っていたのか?
"七つの大罪"になぞらえ、罪を犯せば罰せられるということを言いたいのか?
そして様々な余韻を残すラストシーン。

乳首×カラス+恍惚=ホラー
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