垂直落下式サミング

任侠野郎の垂直落下式サミングのレビュー・感想・評価

任侠野郎(2016年製作の映画)
2.0
蛭子能収主演の任侠もの。69分しかないので軽くみられる。
蛭子さんは、休日は競艇場と映画館に行くのが日課の映画好きタレントとして知られているが、劇映画の本格主演は初だという。
ストーリーは、いたって真面目な任侠ものであり、最後の立ち回りも、引いたショットや顔のアップを駆使して、それなりに格好よく誤魔化してみせてくれる。
カッコいい蛭子さんのどこに需要があるのかはわからないが、本人が昔の高倉健を意識して演じたと言っているし、そういう風に見たらそう見えるかもしれない。
でも、見たところ口調はいつもの蛭子さんだ。あっけらかんとして「キャスティングしたそっちが悪いんでしょ?」といった具合に、その日に覚えたセリフを適当に喋っている。自分の役名すら覚えていなかったというのだから、気の利いたお芝居など望むべくもない。
まあ、蛭子能収主演ということ以外には特に価値のない作品なので、取り組み方としては正しい姿勢であると思う。