無差別イイネは咒殺

ウィンター・オン・ファイヤー ウクライナ、自由への闘いの無差別イイネは咒殺のレビュー・感想・評価

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ほんと今更何言うてんねんって感じですが、すぐに見るべき内容だった。
ウクライナ侵攻以前、ウクライナ国内で起きた革命のドキュメンタリーなのですが、まず映像として凄まじい熱量。
人々の熱気がまさしく巨大な湯気となる。フィクションで撮れない規模の画と熱量。

途中警察に容赦なく追い詰められていくので『理大囲城』を思い出すが、終盤では警察が実弾を導入し、ライフルで丸腰の民間人を射殺する。
もはやデモを超えて内戦状態となる様は、『タクシー運転手』などの光州事件の映画を思い出す。これをリアルタイムで記録しているので、物凄い映画だ。

以前『理大囲城』のトークショーで森達也監督が権力側を撮ってみたいと仰っていたのだが、確かに見てみたいと思う。
アクトオブキリングとはまた違った、物凄い反発にあいながらデモを暴力で鎮圧する警察官と政治家に迫る映画。

それにしても民間人が銃撃されながらも現場から退かないのは凄い。自分にはここまでできない。