ろ

僕はうまく話せないのろのレビュー・感想・評価

僕はうまく話せない(2015年製作の映画)
4.4
「音楽は・・・喜びだ。音楽は・・・音楽は・・・」


アカデミー上映作品の中で、唯一ハッピーエンドの物語でした!13分の中に様々な感情が凝縮されていて、大満足の1本♪


今作の主人公は吃音に悩まされている。
私は小学生の頃から小説家の重松清さんが大好き。彼の物語には吃音の方が多く登場します。(実際に彼自身も吃音です。)重松さんの小説のおかげで今作がとても身近に感じられました。


上手く話せない主人公の男性は ネットで人とのつながりを持っている。あるサイトで知り合った女性と半年間コメントをやり取り。それは彼の楽しみであった。そんなある日、彼女から直接会おうと持ち掛けられ・・・。


設定が『ユー・ガット・メール』に似てるな~と思いながら。コメントの返事をする主人公のワクワクが伝わって楽しい気分に。
同時に、上手く言葉が出ない辛さも。心の中ではスラスラ言えてイメージトレーニングは完璧なのに、いざ口に出すと言葉がつっかえてしまう・・・。
そんな彼の良き理解者であるお父さん。
お父さんに自分の好きな言葉を言う場面は、主人公の達成感が伝わってきて温かい気持ちになりました。


SNSでやり取りしている女性に会うとき。
こんなことを言おう、あんなことを伝えたい。
彼の頭の中に言葉があふれだして・・・。


静かでささやかだけど、思わず笑顔になれるラストでした(*^^*)
ろ