千年女優

10 クローバーフィールド・レーンの千年女優のレビュー・感想・評価

4.0
婚約者との喧嘩で家出した際に事故に遭い、初老の男ハワード宅の地下室で目覚めたミシェル。謎の生物が地球を襲っており外には出られないとする彼の言葉を受け、もう一人の男エメットとの共同生活を余儀なくされた彼女が、外の様子を伺えないためにエメットと共に徐々に彼に不審を抱き疑心暗鬼に陥る様を描くサスペンススリラーです。

ファウンド・フッテージをうまく用いてヒットした怪獣映画『クローバーフィールド/HAKAISHA』の続編となるマット・リーヴス監督作で、前作とは打って変わっての閉塞空間における緊迫感が売りのサスペンススリラーというスカしっぷりで、初見の観客も、前作からのファンも、一体何を見せられてるんたろうと順調に惑わしてくれます。

そうこうしている内に主人公のミシェルと同様に疑心暗鬼になっていき、まんまと製作者の術中にはまってしまいます。その掌で転がされている感じがたまらなく、文字通りのサスペンスとスリルに溢れていて、アイディアの勝利を感じさせます。二転三転する物語とラストの結末に、どんでん返しものらしい清々しさをも感じさせる一作です。
千年女優

千年女優