信濃の肉うどん男

天使の影の信濃の肉うどん男のレビュー・感想・評価

天使の影(1976年製作の映画)
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開始早々目に入るイルムの格好良さ。ファスビンダーとシュミットの融合。前半と後半にある彼女を落とす画、シュミットの灰色な印象が残る全体、娼婦達の画が良い。当時の人々の立場が混沌とし、非現実的演出や詩的なセリフの影響で、10秒戻し乱用寝落ち。リヴェット観た時に近い感覚。評判通り、ヒトラーに観せたらプロパガンダに使ったんじゃないかと思うくらい反ユダヤが漂う。その罪を背負わされ、競争世界に放り出されたことへの不満を感じる。戦後の西ドイツが舞台とのことで、米の再教育が始まったばかりの、まだ国民達にナチス犯罪の実情やそれに手を貸していたという認識が薄い時だからか(見て見ぬふり)。戦後早々にユダヤ人が不動産で稼ぐ状況は現実もそうだったのか。