ペジオ

死霊館 エンフィールド事件のペジオのレビュー・感想・評価

4.3
心霊研究がお家芸の夫婦が挑む幽霊の「お家芸(ポルターガイスト)」

前半の不気味な長回し含め、丁寧な「物件の下見」で観客にほぼ完全に「家の構造」を把握させている事で、中盤から後半の「空間」を巧みに使ったクライマックスが活きる
ホラーというよりは一軒家を使ったサスペンスとしての印象が強め
「実際住んだらこうだろ~な~」の予想を超えてくる幽霊の(あるいは監督の)怖がらせ方に「そう来ましたか…」と感心&感動
椅子、テレビ、フェナキストスコープ、犬、肖像画等、小道具の使い方もアイディア満載でイチイチ面白い
一番好きだったのは、水を含んでの霊との対話シーン

ウォーレン夫妻や直接的な被害者であるホジソン家の面々他、ホラー映画でここまで主人公側のキャラクターが魅力的なのも珍しいのではないか(プレスリーを歌うパトリック・ウィルソン!)
少女の真偽を問うストーリーとは裏腹に、キッチリと「救う側」「救われる側」に図式化される本作はある種のヒーロー映画でもあるのだなと(実際観終わった後の余韻は『エンドゲーム』に近いと感じた。)
ユニバースを広げるのも良いが、夫婦の活躍を描いたこのメインのシリーズをもっと観たいね
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