このレビューはネタバレを含みます
ある長閑な田舎の農村に、なにかと問題を起こす青年ジョセフが帰ってきた。それから小さな事件が重なり、村の人たちはジョセフを犯人と疑う。。。
ジョセフの幼稚な振る舞いは発達障害によるものであり、悪意とは無縁の無垢な存在であるのに対し、一見、穏やかそうな村の面々は閉鎖的な小さな村の生活に窒息しそうなくらい息苦しさを感じていて、その腹の中は黒い感情が蠢いている。
猛暑による作物の不作と、其々の思惑の不協和音が齎す不寛容の伝播が、不穏さと共に描かれる。
警察の登場により客観性が生まれ、村人同様に観客ですら偏見を持たされていた事に気づかされる。
どこか聖書をモチーフにしてるような感じがするのは気のせいか。