コーヒーマメ

シング・ストリート 未来へのうたのコーヒーマメのレビュー・感想・評価

4.5
“青春×音楽”映画の系譜に新たな傑作が誕生!!!
これまでのジョン・カーニー作品の集大成的位置づけになることに異論なし。

どのキャラクターも魅力的で全員に好感が持てるし、主人公の成長譚に自分を重ねあわせずにはいられない。

バンド結成までの道程やバンド内でのゴタゴタには焦点を当てず、主人公の複雑な家庭事情と、孤独な少女との恋愛模様を丁寧に描いていたのが特徴的。
そして、バンドが若いゆえに他言に流されて方向性を変えまくるあたりもリアルで面白かった。
作中でこれほどさまざまなジャンルのファッションと音楽を、見せて、聞かせてくれる作品はそうそうないんじゃないか。
個人的には、曲は二作目「Up」、ファッションはポスターになってるシーンが一番好き。

自分が長男だからというのもあってか、夢を弟に託すアニキの姿にはもう胸が詰まりそうなくらい、心揺さぶられた。
いまの自分に一番ぐさっとくる映画だったのかもしれない。
若いうちは、やりたいことをやるべきだと思う。一生の後悔より一瞬一瞬の勇気を大切にしたい。