予想を裏切るとはこれのこと。
但し、華麗などんでん返しはない。
考古学者を父にもつ裕福な姉妹。
おねえさまが大好きな妹は日々遊び呆けている。
そんなある日、父親激推しの婚約者が現れ大好きなおねえさまが取られそうになる。
前半アハハアハハの笑い声とともにひたすら姉妹の戯れを見せつけられる。
途中、いつも皿を落として割るお手伝いさんの覗きを挟みつつ。
後半、タイトルにもある「夜汽車」に乗ってからムムムムと凝視するしかない展開・描写の乱れうち。
映画を解体しようとして自由に撮るのは枷がないから容易いかもしれない。
しかし、物語に縛られてその隙間隙間を大暴れして撮るのは容易いことではない。
その破綻一本手前の「やらかし具合」は絶品。