世界ってなんだ。
気が遠くなるほど遥かまで広がる、わたし以外のすべて。知らない国、会ったことのない人々、見たことのない景色。「世界」ときくと、まず思い浮かべるイメージ。
一方で、「世界」に固有名詞をつけると、途端に広がりをなくす。枠組みができてしまう。
「わたしの世界」。それは、わたしの暮らす場所、関わる人々、馴染んだ景色の中にある、わたしの外側と内側を含めたすべて。さらに、わたしの内側にこそ、また遥かに広がる「世界」があるのかもしれない。本作のラストシーンは、その内側の世界への広がりをほのめかしているような気もする。
北京にある「世界公園」を舞台に描かれる群像劇。正直、お話は散漫な印象だけど、この人の作る映像は好き。チャオ・タオを見てると大中で売ってたお人形を思い出すんだよなぁと思って検索したら、大中ってもうないんですね。