ストローブの2014年のデジタル作品。2分の短編。手前に銃を持っているのがチラリと見える男ごしに精神科医が対峙している。窓の桟や奥に向かいのアパートが日差しを浴びている、逆光気味の多層的な構図だ。ストローブのアパートで撮影された。ワンカットである。次に黒味画面で、男はナチスに家族を皆殺しにされ、アルジェリア戦争で村を焼き払えと命令した上官を射殺して、いま精神科医に銃を向けている、男はこの精神科医から25年間治療を受けて治ったことが語られる。シュレベールの専門書「癒す」のアップで終わる。音楽の断片が挿入される。