フェイスノーモア

ニードフル・シングスのフェイスノーモアのレビュー・感想・評価

ニードフル・シングス(1993年製作の映画)
3.5
スティーブン・キング原作、エド・ハリス等主演のホラー・サスペンス。
ある田舎町にできた骨董品店と親切な店主、そして一癖ある街の住人たちの物語。
骨董品店の店主は実にわかりやすい「キリスト教でいうところの悪魔」です。
人の心の隙間に入り込み、優しい言葉や住人が切に望む物品を与え、さらに代金をまけることによって相手の心に貸しを作り「お願いを聞いてもらう」という「悪魔との契約」を交わさせます。
そうやって思い通りに動く住人たちを生み出し、人間関係を崩すような行動を指示してゆく。
特に何かしら負い目のある人間ほど悪魔に感化されやすく、影響を受けてしまうわけですね。
対するは町の外から赴任してきた信念の男、エド・ハリス(笑)
序盤にプロテスタント派の男が店主に宗派を尋ねるところなんて最高にブラックで笑えます。
キリスト教では悪魔の存在や誘惑、そして理不尽な死ですら神様の決めた事であり試練であるというのが基本スタンスだったりもします。
そんなわけで全体的にはテンポが良いわけでもない地味な映画ですが、あちこちにキング感が出ていて割と面白いなーと思いました。
甘い話には裏があるという感じの物語。