メイプルわっふるG

ニードフル・シングスのメイプルわっふるGのレビュー・感想・評価

ニードフル・シングス(1993年製作の映画)
4.0
原作 ホラー小説「Needful Things」(1991年)スティーヴン・キング

田舎町キャッスル・ロックに古物店「ニードフル・シングス」が開店。店主マックス・フォン・シドーに人心操作され住民がおかしくなっていく。
銃は人を殺さん 人が人を殺すんだ (ドヤァ

店主からの依頼はあくまで"いたずら"。実行犯の第三者にはそれほど害意がないが、誘導されて衝突した者同士は強烈に憎み合う。その連鎖は町全体に及び暴動にまで発展。代理殺人ともアイヒマン実験とも違う、まさに悪魔が人をコマにして遊んでる体。

その様子は音楽にも現れている。
誹謗中傷のビラを貼りまくる場面では、グリーグ「山の魔王の宮殿にて」が流れ、こっそり隠れながら貼りつつコントのように死角移動。
また、壮絶な殺し合いを繰り広げる女性バトルでは、シューベルトの「アヴェ・マリア」を聴きながら悦に入るマックス・フォン・シドー。
人々の憎悪を味わい楽しむ、まさに悪魔の所業。実に面白い。

冒頭の海から迫りくる俯瞰映像は、人知を超えた存在が侵略してくる感がよく伝わる。ジョン・カーペンター作品のような様式美。
終盤の演説合戦はどうかと思うけれど、エド・ハリスだから許せてしまう。
ド派手な爆発木っ端微塵からの「で?」なカンジもツボ。なんたって、「I'll Be Back」だし。孫によろしくね。


雑記メモ → コメ

再鑑賞 2020.07.05 シネフィルWOWOW