マーくんパパ

オペラ座の怪人のマーくんパパのレビュー・感想・評価

オペラ座の怪人(1925年製作の映画)
3.3
何回も映画化、舞台化されたクラシックホラー。怪奇俳優ロン・チェイニーが扮装の趣向凝らして若い舞台俳優クリスティーヌに恋するオペラ座の怪人を演じる。大観衆が詰めかけるオペラ座の威容、シャンデリア落下で逃げ惑う観客たちのスペクタルは映画初期とは思えない物量投下で夢の産業としての映画が花開いている印象伺える。この話を最初に観たのはリメイク版ブライアン・デ・パルマ監督の『ファントム・オブ・パラダイス』でこちらの印象が強烈で想いが通じない醜い怪人の哀しいうめきに同情したが、本作では怪人の一方的な無理強い脅迫感が出過ぎて同情できない点と相思相愛の仲の恋人ラウル子爵も私欲の塊のようでどちらにも共鳴出来ないのが難点でした。劇場の屋上で逃亡話す恋人2人の背後でアポロン像に隠れた怪人の不気味さは圧巻の絵力でした。