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うたかたの日々のkikiのレビュー・感想・評価

うたかたの日々(1968年製作の映画)
3.8
センター分けの美しい黒髪をしたアンニュイな女性が、睡蓮の花とホワイトとブルーの色彩、透明な何かに囲まれてベッドに横たわっている。
題名はピンクのどぅるどぅるしたフォントのフランス語で書かれていて、何やら奇妙な映画の広告だ。

リバイバル当時、雑誌のオリーブの広告ページに映画の宣伝がのっており、それがとんでもなく衝撃的だった。
間違いなく、今の自分の趣味やら好きな傾向はこの写真で決まったようなもの。
それから原作と岡崎京子のマンガを読んだけれども、まさにこの映画はそれそのもの。
ピアノカクテルが出でくる感動。レトロな未来感もフレンチに再現されていて可愛い。
そして、心臓をえぐられるほど切ない。
日本版、ミシェル・ゴンドリー版もいいけど、元祖はやはり尊いのです。
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