パターソンはバスのドライバー。毎日同じルートを同じ時間に走る。同じルーティンの繰り返しのように見えて実は同じではない。何も派手なことは起きないようでいて実は毎日がポエティック。毎日のささいなことにも目を向けたくなる、そんな日常を切り取るが上手だよね、ジムジャームッシュ。
永瀬正敏が出てくるシーンは、一見不自然なように見えるけれどそれがまたポエム。詩は常にAHA!モーメントを与えてくれるものだということだろう。
ちなみに物語の舞台になったパターソンは、昔住んでいたアパートと職場の間にある街。駐在員は近づいてはいけない治安の悪い街とされていた。ハイウェイで渋滞中に体調悪くなって、どうしてもパターソンの出口で降りなきゃいけなくなった時に脂汗ダラダラかいたの思い出す。ドラマクイーンの私の日常。