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パターソンのjun2kmのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
3.7
私の予想は、ことごとく覆されました。
けっこう、たくさんの映画を見てきたつもりやったけど私の想像力なんて、全然たいした事ないな。
この映画を見たあなたも、次の展開を予想しながら見ていたことと思います。もし、あなたと私がこの映画について語り合うことがあったら、けっこう同じような予想をしていたことに気づくんやないかなぁ。そんな気がします。
誰もが同じように引っかかるであろう罠や、仕掛けをしておきながら、ジム・ジャームッシュ監督は、それらの仕掛けとは無関係に物語を進めていってるんです。その見事さ!
最後に、アダム・ドライバーさんが、The lineという詩を作ります。詩人として生きる決意をしたと視聴者に予想をさせるのですが…⁈
そう、劇中に何度も「詩」が出てきます。しかも字幕付きで。詩が唯一の鍵なんですよね…。あ、そうか!「俳句」かも知れん!ああ、そうやそうや!この映画を見終わった後、なかなかまとめ切れなかった感想がまとまった。そうかぁ、俳句かぁ。この映画は、とある人の日常生活を見せているだけ。あなたにはあなたの日常生活がある。あなたは毎日、何を feel しましたか?と、監督さんに問われてるんやないかな。
私は、この映画を「詩的俳句映画」と呼ぶことにしました。
余談。アダムドライバーさん、あんな少食でもつのかな?ティカップ1杯のシリアルの朝食、オレンジ1個とカップケーキ1個の昼食、野菜のパイ2切れの夕食。信じられへん!
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