スズランテープ

パターソンのスズランテープのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
4.0
初ジムジャームッシュ監督作品。
2017年かなり話題になった一本。ずっと見たかったのだが近くのゲオ(この街唯一のレンタル屋)でいつも借りられていて中々見れなかったがついに借りられたのでやっと鑑賞。

今作はセリフや事象、象徴的なイメージ、登場人物の表情や心情などがかなり繊細且つ抽象的に映されているため、視聴者側が自分なりの解釈や答えを導き出して消化するような作品だと思う。(もちろんただ見るだけでも静かで淡々とした作品が大好きな僕みたいな人間は十二分に楽しめると思う。)なのでかなりレビューが難しい作品であり映画レビュアー泣かせの作品なのではないか。



まあそんなことはおいといて今回はシンプルに自分の感じ取ったことを書いていきます。
今作で最終的に感じたことは逃避からの解放の先に再び現れる新たな日常の姿というとこでしょうか。主人公のパターソンは詩を書くことで紋切り型の日常を豊かに生きる術を見出していたのでしょう。事実。詩を思い浮かべながらバスで街を走るシーンは笑顔を見せ見てるこちら側も高揚感があるシーンとなっていました。しかし豊潤な日常を生み出していた詩は後半に・・・
日々の逃避の結晶を失った時に白紙から新たな幸福を生み出していくしかなくなります。ですが主人公の目に映る世界は以前の退屈で紋切り型の日常ではなくなるのでしょう。毎日違う妻との掛け合いや一期一会の出会いがあるのです。

毎日が新しい。
このキャッチコピー好きだなー
スズランテープ

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