ダイアー教授

パターソンのダイアー教授のレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
4.3
題:バスドライバーのアダムドライバー

アダム・ドライバーが演じる青年パターソンは、
アメリカの田舎町パターソンで暮らすバスのドライバー…
日本でいうと清水市の清水さんの話みたいな?

彼は詩を書いています。

仕事はドライバーですが
トラビスみたいに、
議員暗殺計画も立てませんし、売春宿に押し入って銃を乱射したりもしません。

かわいい彼女と、かわいいブルドッグと暮らしています。

バーで銃を持った暴漢を取り押さえるけど、
ジョン・マクレーンみたいにハードな展開にはなりません。
おもちゃのピストルだからwww

大切なノートをブルドッグに破られても、
ダークフォースに目覚めることもありません。
ちょっとヘコみますが。

バスの運転中にアクシデントがありますが…
時速50マイルを切ったらッッ…!
なんてデニス・ホッパーからの電話もありません!
サンディーも乗ってねぇし!
ケータイ持ってないので乗客に借りてレスキューを呼びます。

彼女さんが作るヘンテコ料理と、飼い犬のブルドッグが笑いを誘います
で、彼が毎日を詩にするって話…
これだけです!
『タクシー・ドライバー』、『ダイ・ハード』、『スターウォーズ』、『スピード』みたいな見せ場はありません。
ニューヨークでも、ナカトミビルでも、銀河系でもない…パターソンって田舎町。

彼が毎日を詩にするだけの映画…


観光地でもない、
世界遺産でもない、
SNSに投稿されるスポットでもない…
そんな場所にこそ、人間的な営みの中にこそ、「詩」はあるのかも知れませんね。

※知識
調べたところパターソンはアメリカニュージャージー州。
毒々モンスターと一緒!
映画の中に出てくるウィリアム・カルロス・ウィリアムズはパターソンの出身!