ロアー

The Education of Charlie Banks(原題)のロアーのレビュー・感想・評価

3.6
不良少年ミックが男子学生2人を半殺しにする場面を目撃した高校生チャーリー。チャーリーの密告でミックは逮捕されるが、後日ミックが友人ダニーの親友だと知ったチャーリーは告発を撤回し、以後ミックを避けて暮らしていた。3年後、大学生になったチャーリーとダニーの元へ突然ミックが現れる。

+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

#セバスタ祭 7作目

【リンプ・ビズキット】のボーカル、フレッド・ダースト監督作品。
予想以上に見ごたえあるしっかりした映画でした。中盤の楽しそうな様子が後半のしんどさをより際立たせてて凹みます。青春の光と影のほろ苦映画。

セバスタの役はチャーリー(ジェシー・アイゼンバーグ)の友人リオ。
リオは不良ミックが度々口にする「Fuckin’ Rich People」というやつで、どれくらい金持ちかというと、お家に自家用飛行機があってポンッ!とボートも買えてしまうほどのお坊ちゃん。

このリオ、シャツの上じゃなく首に直接ネクタイという上級技で登場するおシャンティなファッショニスタでした。色や柄で遊ぶことを知っていて、決して無難にまとまらないセンス。パステルカラーにスカーフにグラデーションコーデに、全部着こなしてるセバスタがすごい!

リオがミックをプレッピーにメイクオーバーさせるシーンも本当に楽しそうでした。楽しそうというより常にハイ。アルコール依存症の様で、いつも酒と煙草のどっちか(もしくは両方)を持ってた気がします。
セバスタ、コメンタリーで酔った演技が上手いって言われてたけど、本当に上手いし酔ったセバスタはかわいいので定期的にそういう役あったらいいのに。

そもそもこの映画最大の見どころは、バスローブ姿で酔って口開けてソファで寝てるセバスタ。

グアァァァア最強にかわいい!!!!
このグアァァァア最強にかわいい!!!!って気持ちを抑えずに解放したら、スーパーサイヤ人になりそうなくらいたまらないかわいさです。

寝顔をアップで映す必要あったかな?って思うんだけど、あのかわいさで映さずにはいられなかったんだろうと確信してます。口元ムニャムニャしてるし、ビックリして飛び起きるのもとにかくかわいすぎる♥

「Red Doors」のコメンタリーもそうだったけど、セバスタがいい芝居したりかわいかったりするとコメンタリーの面々が「セバスチャ~ン♥」って叫ぶんですよね。製作サイドが男女問わずセバスタに絆されてるの間違いない。自転車蹴るとこもリアルで良いって褒められてました。

他にもこの作品、クリケットするセバスタ、海で遊ぶセバスタ、ダンスするセバスタ、船長なセバスタなどなど、とにかくかわいいセバスタで溢れまくりです。海に投げ込まれそうになってバタバタしてる姿もかわいかったし、クリケットでの失敗も演技じゃなく本気でやっちゃったのかな?って感じで、あわてて謝ってる姿がかわいい。
海の中でパンツがズリ落ちて下着丸見えになってたシーンは、当然ガン見しました。

あ、あとチャーリーに「地獄に落ちるぞ」って言われた時のリアクションもかわいかった(みんな本気で言ってるのに本人だけ全然分かってない)
2度も仲間に囲まれてジッと責められるシーンがあるダメ人間リオ。
実のとこ、リオってただ自分が楽しむことしか考えてない自己中クズ野郎。親から金は与えられても愛情は与えられなかったさみしさを酒と日々楽しむことで埋めてる感が伺えるキャラなので、いっそリオ主役で1本映画作れそうです。

でも、クズのままがかわいいから、リオはそのままずっとかわいそうなクズでいて欲しいな(酷)
ロアー

ロアー