この映画の原題がたまらなく好き。"Wir sind jung. Wir sind stark." (英: We Are Young. We Are Strong.) タイトルから溢れ出る若気の至りっぷり。若さは強さであり、力である。そして愚かさでもある。
ロストックはドイツ北部にある旧東ドイツの都市。もうそれだけで全てを察するだろう。ドイツ統一後の旧東ドイツの経済の低迷、仕事も金も夢もない若者のフラストレーションの矛先が移民であった…。映画の最初の方で仲間の一人が自殺する。そこに未来がなかったことに気づいていたのだろうか?彼らがインターナショナルを歌うシーンのなんとも言えない無力感…。
見ている間より見終わったあとの余韻がすごかった。頭を鈍器で殴られたような感覚。一瞬の麻痺状態に陥っていたけどふと正気に戻った感じ。
この映画を最初に見た時、途中からカラーになっていたことに全く気が付かなかった。なぜ?それほど映画に見入っていたのか…
ヨナス・ナイは少年のような出立ちでドイツの坊やって感じがする。Deutschland83の時からずっと好き。かわいい。