このレビューはネタバレを含みます
お金のためにマレー人女性と結婚した白人男性。混血の娘ニナを白人として育てるため外国人向けの寄宿学校に行かせる。
娘を愛しているという言葉が繰り返されるが行動が伴わない。生活も仕事もうわ滑っていく。
ニナの学校生活。白人の中でどんなに勉強を頑張っても監視され、無視される。
抽象的な言葉や教養の空疎さ、ときに暴力性。対して、私は生きたいの!と言って旅立つことを選んだニナの生命力。母の行動力。と、冒頭のシーンが示すニナの未来の暗さ。
人種、ジェンダー、支配関係の間に横たわる溝を改めて感じずにはいられない。