ラスト・タンゴの作品情報・感想・評価・動画配信

『ラスト・タンゴ』に投稿された感想・評価

くりふ

くりふの感想・評価

4.0
【憎しみのタンゴ】

予告編に惹かれ、『Pina』が見事だったヴェンダースが製作総指揮ならダンス・ドキュメンタリーとしても外れじゃなかろう…と行ってみた。

アルゼンチン・タンゴの全盛期を踊り抜けたタンゴ・ペア、マリアとフアン50年の激しき愛憎。フィクションとも絡めた立体的構成が鋭く、総じてパーツの不足感があまり気にならない。静かに熱かった。

マリアとフアンの青年時代、壮年時代をそれぞれ、プロのダンサーが演じ、現代混じりの当時をタンゴで再現している。これがエロティックで濃厚美味!シーンは潤沢ではないものの、要所で映画を鮮やかに浮遊させる。

特に『雨に唄えば』をみて夢中になった二人が、その想いを縦横無尽に再現する舞いが圧倒的!若きマリアを演じるアジェレンさんが光っています。…タンゴって、脚が別の生きものみたいだね。

面白いのは、演じるダンサーをマリアと実際に対峙させ語らせ合い、さらにマリア抜きでダンサーたちに、2人について語らせるという、メタ的な立体感を出しているところ。これが映画を豊かにしていますね。

結果的に、先輩二人の濃厚さがより際立ち、若手の皆さんの個性がかなり後退しても見えますが(笑)。

マリアさん、強烈。何でも、フアンおじさんは始め出演拒否したものの、現在の奥さん(かつてペアを解消させた張本人)に説得されて後から出て来たそうな。ゆえにマリア中心の構成になっていて、噴きだすフアンへの愛憎(恨みつらみ)がハンパない。

喜びでなく憎しみで踊っていた、という告白が驚き!この二人をより解剖していったらモノスゴイ映画になった気もしますが、みるにもスゴイパワーが要りそうです。

一方のフアンは、時代がそうさせた面もあるのでしょうが、典型的マチズモ男で苦笑してしまった。マリアと出会った時、「私のストラディバリウスを見つけた!」と思ったそうですが、今どき堂々と言うもんじゃないだろ(笑)。

「男らしさ」を勘違いした化石のような人物で、そんな自分にまるで疑問を持たない様子。こりゃ、憎まれるわな。ペア解消後にどう踊ったか?の事実にもびっくり。もはや倒錯的領域ではないか。

惜しいのは、そんなフアンの方により、アルゼンチン・タンゴの歴史を背負うダンサーとしての自覚を感じたので、歴史的側面からもっと、タンゴを語って、教えてほしかったことです。

85分という時間で端的にまとめられ、美しく、み易い映画でしたが、終わってみると、「男のタンゴ」からのよくも悪くも逆襲してゆく強さのバランス感覚がよりほしかった、とは思いましたね。

<2016.7.28記>
ARiES

ARiESの感想・評価

4.0


絶えず地面をなぞり滑り動く4本の足。
現代の一流ダンサーによる、再現ドラマ
うっとりしてしまう☺️♪ 🌹

マゼンタカラーLove⭐︎

アルゼンチンタンゴ界の頂点に長年君臨し
タンゴの魅力を国際的に広めるのにも多大
な貢献をした伝説的ペア。

✔︎マリア・ニエベス
✔︎フアン・カルロス・コペス

お互い10代の半ばで初めて出会って以来
2人は最強のペアを結成し、約半世紀にわ
たってずっと一緒に踊り続ける💃

その間に、結婚と破局を経験。
ステージ上では、ペアを組んで踊っても、
それ以外ではお互いに一切口を利かない時
期もあったという。

コペスの話ばかりで
ムカつくと仰っておられ
憎しみの感情が激しかった〜。

憎しみを、彼を輝かせることで昇華する
マリアさんの努力と忍耐、素晴らしいです

タンゴを愛してると
最後まで話す、マリアさんの表情と
感情の矛盾が、観ていて気がかりでした。

🙂🙃💫🌹
qwerty6

qwerty6の感想・評価

3.7
Maria Nieves(b.1934)
Juan Carlos Copes(1931-2021)
《Remolino》
《Rara Vez》
《Fugata》
《Lica》
《Buenos Aires》
《Fuimos》etc.
in Buenos Aires
敦司

敦司の感想・評価

2.7

このレビューはネタバレを含みます

ブエノスアイレス アミーゴ=愛しい人 アコーディオンとバンドネオンの違い 来日公演 ブロードウェイ 歩くのもままならない マリア カンテ フラメンコ グラシアス=有難う
ヴィムヴェンダース総指揮。ダンスを撮るの上手いよなぁ。ピナの時も思ったけど。


アルゼンチンタンゴの伝説的ペアを描いたドキュメンタリー。ペアを組み、そこから25年間共に踊り続け、ペアを解消し、現在に至るまでを描いている。

見たことのない類いのドキュメンタリーだった。マリア・フアンの証言を基に、彼女達の出会い・喧嘩・成功・別れの思い出を、現在のトップダンサーが踊りで表現する。

過度な演出や言語も要らず、ほぼ踊りだけで彼女たちの思い出を語る演出自体が、素晴らしかった。特に、雨に唄えばを見た後のタンゴはマリアの素敵な思い出って感じで美しかったな。

ダンスって定点カメラで見ることが多いから、こんなにも足と全体像のカット割りがバランスいいのスンバラしいと思う。どっちもの凄さがわかる。

向いていること と やりたいことの乖離。

皮肉にも、タンゴに情熱を注ぎ続けたファンは最終的に自分のめちゃくちゃ合う1人しかいないペアのマリアを捨て家庭をとる。

元々タンゴではなくフアンに興味があり、家庭を持つことを夢みたマリアは、タンゴに一生を捧げ、生涯1人となる。

タンゴをより愛しているのはマリアの方なのじゃないか??って思ってしまったよ。タンゴと共に生き、タンゴと共に死ぬ。と彼女は言ったけど、それを一生をかけて体現していた。

本当にフアンひどくない??ってのと、最後の2人が手を繋いで踊り終わったシーンだけ映す演出やべぇなって思ったよ。意図して解消後の2人の踊りはみせないところとか。
oVERSON

oVERSONの感想・評価

4.4
「演じたことによって明らかになったモノ」がもっとあると良かったかもしれない。
2021-239
Shizka

Shizkaの感想・評価

2.8

このレビューはネタバレを含みます

実はこのマリア・ニエベスのステージを見たことがあって、その時は偉大な人だとは知らなかったんだけれども今回こうして知ることができて幸いだった。おばあちゃんになってもあんなにカッコいい人はそうはいない。アルゼンチンって昔の、美輪明宏さんが歌うシャンソンみたいだよね。

しかしこのドキュメンタリー、中身がないw パートナーになったが結婚は破綻して、男性は別の家庭を持った、ということで終わってしまうんだ。

なぜか? どんなイノベーションをした人なのか、よくわからないから。クラプトンのドキュメンタリーやオアシスならその革命を肌で感じているから感動しやすいんだけど、この人たちは、、この映画見てもなにをした人たちなのかよくわからん。

よくあるダンスパートナー同士の結婚関係でしょ。それでは感動はできないなー
むー

むーの感想・評価

5.0
アルゼンチンタンゴのファンになった。
しばらくタンゴばかり聴いていた
Noah

Noahの感想・評価

3.6
名前となんとなくの雰囲気は知っていたことけど触れるのは初めてなタンゴの世界。なのでこのお二人の凄さはそれとなくでしか理解出来てないかもしれない。

ただ、恋愛上級者でさえも経験しえない、ついていけないほどの愛憎(というより経験したくない笑)には、思わず正座して学びたくなる程に凄みがある。

2人は離れたけど、2人のタンゴは永遠。
KentF

KentFの感想・評価

-
一風変わった”参加型“ドキュメンタリー。通常その対象は受け答え、撮られる被写体。
しかしこの作品では、描かれるダンサー自ら、演者と語らい、舞台装置を愛でて、作り上げていく。
まさに、互いが互いの眼を見つめ創り上げていくタンゴそのもの。
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