都麦

おなかすいた、寒いの都麦のレビュー・感想・評価

おなかすいた、寒い(1984年製作の映画)
3.9
とりあえず観たあとすぐに何この映像センス!?!?と思って監督みたらシャンタル・アケルマンかーい。笑

日本体育大学の集団行動も顔負けの動き、インサートがないカチカチ映像。ともだちコレクションの喋り方、クソワロセックスシーン、ダイジェストですすむ脚本。ツッコミどころ満載だが、それでもめちゃくちゃ好きだった。良いと言わざるを得ない。歌うシーンとかもう爆笑だったけどどこかに脚本の意志が漂うんだよなあ。あれなんなんだろ。

「おなかすいた、寒い」って、どうしたらそんな完璧なタイトルつけようと思うわけ。ほんでこの脚本は少女のままならない欲求を表現するものとして完璧なんよ……。

なんであんた突然他人の家で料理作り始めたの?ってのは置いといて、それぞれの部屋に聴こえてくる音の表現はさすがでしたわ。

一貫した哲学がみえる。結構好き。
現代とこの時代での「女の子観」みたいなのはもちろん変化してるけど、でも少女のままならない欲求をこの時代でこうして映画にできて、それが2022年の自分にちゃんと届くのすごいな。やっぱり映画って魔法だな。てかシャンタル・アケルマンすご。

あとどうでもいいんだけど、時代によってセックスシーンって描き方ほんとに変わってるよね。セックスの目的、欲求の満たされる場所が変わってきてるというか。動物的肉欲から精神的快楽への移行を感じる。

○日記
バイト終わって帰って23:50から始まるブラック労働MTG。広報とか協賛とかの話で2:00。試写の日程どうしよっか?からのDCP問題。ミーティング終えて色々調べてたらめちゃくちゃお腹が鳴って、あーお腹すいた……と今日昼から何も食べてないことを思い出したんだけど家に食べるものがない。すると僕の指は勝手にFilmarksのアイコンをタップ、なんの根拠もなく「ハンバーグ」と検索。何も出ない。「からあげ」で検索。ない。「お腹すいた」するとこれが出てきた。

空腹が満たされるASMR映画を求めてこれは違った(カスカスのパン4本とタバコとビシャビシャの牛乳とドデカサンドイッチだけ出てきた。ぜんぶ口の中乾きそうだったし期待のレストランシーンは割愛された)。でも映画が良すぎてお腹も満たされた気がする(三大欲求だいじょぶ?)。
クリスマス前にひとりでなにしてんだマジで(とかレビューを書きながら今日も床で寝るコース)
とりあえず俺、明日を乗り越えろ。明日乗り越えたら……!(明後日が来るだけ)
都麦

都麦