Dio

ゴッホ~最期の手紙~のDioのレビュー・感想・評価

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)
4.3
ゴッホのレビューを書くためだけに再開しましたfermarks。

僕はレビューはしない、感想をただ書き綴るだけだ。
そして感想とは詰まるところ、自分の心を映画という媒体を用いて写すだけのアウトプットに過ぎない、と思っている。

ゴッホ、彼は生前に800枚以上の作品を書きながら生前に売れた作品は1作のみ、そして30手前から絵を書きはじめ、そして絵に生き死んだ。
彼の人生は彼にしかわからないけども、それがたとえ他殺か自殺かわからないけども、唯一確かなのは彼は絵のために生きそして悩み死んでいったこと。人生をかけて絵に生きたこと。
現代に生きる僕たちは何かに殉じることが出来るのだろうか。
情熱を信じ、その情熱が裏切られた時、僕らはその情熱と共に死ぬことができるだろうかと。否、少なくとも僕は出来ない。ある程度やったと、自分の中では全力を尽くしたと、そう言い訳をして自分に折り合いをつける、そんな自分を容易に想像出来る。
だからこそ羨ましい。そこまで賭して生きる情熱が妬ましい。
今僕はなんのために生きてるのか、誰のために生きてるのか、何を残したいのか。それすらあやふやで、そんなこのすら答えられなくて。
それが悲しい、それでも生きている。
一人一人が役割を持つわけじゃない、そのくらいの分別を持つくらいの歳にはなった。
ただ、それでも、ゴッホみたく全てを賭けて、そのために死んでいく人生に憧れと賞賛を感じぜざるを得ない。
この映画はあらためてそれを教えて認識させてくれた、本当に偉大なる作品だった。
Dio

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