ミモ

ミス・エバーズ・ボーイズ~黒人看護婦の苦悩~のミモのレビュー・感想・評価

3.5
Amazonプライムにて吹替、吹替版の製作はNHKなのかな?最後にNHKのロゴが出てた。最初は教育ドラマか~という作りと吹替に期待してなかったが、内容がとにかく壮絶で中盤からそれも気にならなくなり引き込まれた。
1930年代から数十年に渡って黒人の梅毒患者に行われた人体実験。白人のオスロー実験との比較のために、特効薬であるペニシリンを使わず、治療せずに経過観察を続けるという実験。主人公はその実験に一生身を捧げることになった看護婦。
この実験が非人道的な実験として裁判を受けることになった1970年からの回想として語られる。事実を知りながらも隠し続けなければならないことが見ていても辛い。楽しい場面であればあるほど、結末が予想できて目を背けたくなる辛さがある。
実験を行った医師や看護婦が悪いわけではない。では、誰が悪かったのか?それは最後まで見てもわからない。黒人がこうして公然と差別を受け続ける。それが許容されていた社会全体が狂っていたとしか言いようがない。
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