すずす

二日間の出会いのすずすのネタバレレビュー・内容・結末

二日間の出会い(1945年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ベタベタすぎて何が悪い!ラブコメの王道、ここに在り!

MGMが、ジュディ・ガーランド主演、監督に旦那のビンセント・ミネリを起用し、気の利いた短編で知られるポール・ギャリコの原案を基にした王道ラブコメ。

以下は物語。

セントラル・ステーション駅前の舗道、2日間の休暇中の兵士ジョーの前で、オーエルのアリスのハイヒールが折れる。修理屋に駆け込み、都会に不慣れなジョーはアリスに案内を頼む。

セントラル・パーク、美術館、動物園で気が合う2人。夕方デートの約束をして別れるが、アリスはアパートで共同生活するヘレンに、行きずりの恋を否定される。
花屋で髪飾りを買い、約束の7時を過ぎても現れないアリスを待つ素朴なジョー。アリスが来る。
イタリア料理屋で、アリスが男友達の話をして、喧嘩になるが、ジョーは彼女の茶色の瞳を褒める。夜の公園でキスを交わすと、最終バスを逃してしまうが、タクシーと間違えて手を挙げたら、気さくな牛乳配達員アルに車に乗せもらう。

車がパンクし、修理待ちでコーヒーを飲んでいると、酔っ払いに絡まれ、アルが負傷。2人は代わりに牛乳配達をして、朝を迎える。アルの家で朝食をご馳走になり、アルと妻の結婚観に感化された2人は、結婚を決意する。婚姻届を出しに行くと、血液検査証が要るといわれ、血液検査に行くと別の証明を要求され、時間はドンドン過ぎていく。

式の受付が終わる四時に到着。結婚する事が出来るが、式場は掃除中で電車の音が煩く、結婚の誓いも聴こえない有り様だった。
がっかりする2人だが、英国国教会の大聖堂に入り、2人で宣誓の儀をやり直す。
翌朝、ホテルの部屋で朝食を取り、兵士が集まる場所で、暫しのお別れをする2人。
大勢の家族が集まる桟橋。ジョーを見送り、アリスは歩き出す---------

ギャグはベタベタですが、第二次大戦中に、これを作っていたと考えると、愕然とします。
満員電車のすれ違い、酔っ払い、気立ての好い下町の夫婦など、ポール・ギャリコらしい都会の脇役たちがスパイスとして上手く活かされています。

二日間という時間を区切った、心地よい、弩・直球のラブコメ。
反対する友人、煩雑な役所での届出、小さな難関が超えては現れ、2日のドラマはあっという間に行きすぎ、心地よい爽快感が残ります。
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