kazu1961

女神のkazu1961のレビュー・感想・評価

女神(1934年製作の映画)
4.4
▪️JPTitle :「女神」
ORTitle:「神女」
▪️First Release Year : 1934
▪️JP Release Date :
▪️Production Country : 中国
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record : 2022-239 再鑑賞
🕰Running Time : 85分
▪️Director : 呉永剛
▪️Writer : 羅明陽
▪️MusicD : ※※※
▪️Cast : ロアン・リンユイ
▪️Review
🖋子を想う若き母の笑顔に喜び、苦悩に涙する。。1930年代の作品なのにこんなにも感情を揺さぶられるとは思いませんでした。ある意味、本作は初めて、娼婦を思いやりのある目線で描いた映画です。。。

🖋“ネオ・リアリズム映画の始まりは、1930年代の中国映画にある”とも言われています。そんな無声映画からトーキーに変わりゆく時代に、呉永剛監督によって製作されたのが、下層階級の娼婦の苦難な生活や母性愛をリアリルに描いたのが本作です。とても人道主義的で女性を中心にすえた現実的な作品で、「中国無声映画時代の最高峰」と称される不朽の名作です。

🖋とにかく人物の心理描写が素晴らしい作品です。クローズ・アップ技法を多く用いて、主人公を演じたロアン・リンユイのまなざしや表情の変化などを絶妙に映し出すことにより無声映画でありながら全ての感情が手にとるように伝わってきます。ロアン・リンユイは疲れたような様子で娼婦を演じます。母子ともに生きていくため、息子の教育のために身を売りますが社会はそれを許してくれません。。。そんな切ないストーリーを哀愁の漂った音楽で彩られて心が掻き乱されます。とてもエモーショナルな素晴らしい作品です。

🖋主人公演じるロアン・リンユイは、「中国のグレタ・ガルボ」と言われました。しかしながらタブロイド誌ゴなどのゴシップ記事に悩まされて24歳で自決してしまったんですね。。。

▪️Overview (Wikipediaより)
『女神』は中国の映画の黄金時代の最も有名な映画の1つであり、香港映画賞によって中国のトップ100映画の1つに選ばれています。1934年に公開された無声映画です。上海の街で幼い息子に教育を与えるために、夜は娼婦として、昼は献身的な母親として暮らす無名の女性の物語です。 。。阮玲玉が主演し、呉永剛によって監督されました。呉永剛監督は、1930年代から1980年代初頭にかけて、共産主義者の乗っ取りと文化革命に伴う大規模な社会変化に耐えながら、中国で映画を作るのに苦労した左派の作家兼監督でした。
kazu1961

kazu1961