KOU

リトル・マーメイドのKOUのネタバレレビュー・内容・結末

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

今までのディズニー実写の中でいちばん面白かった!
ハリーが絶賛されてて、歌手としても好きだし、性格も可愛くてアリエルにピッタリだったから楽しみだったけど、やはりすごい良かった!
実写だからディズニーアニメの可愛い海だと表現しにくい海の怖さがより伝わってきて人魚の神秘性が増していて、また、人間の住む陸と人魚の住む海の世界の隔たりの深さがより明確になってた。
その遠い世界にいる2人の歌が原作よりも一部キーを高くしたり、ためを作ったり、背景をドラマチックにすることで、より切なさが強調されたロマンチックなシーンになってて、歌だけで泣きそうになった。
しかもその歌も歌手であるハリーが歌ってるから上手すぎて感動がさらに増した。

個人的にはアリエルはアンハサウェイのような明らかに可愛くてあざといタイプの見た目の女の子が原作に合わせるならピッタリだと思ったので、ハリーは内面が可愛いけど見た目はめちゃめちゃ可愛いわけではないから、姉妹と比較した時とか変身後のアースラと比較したときに1人だけ違うなというような説得力を出せていなかったし、歌以外の単体で映った時の絵力が出せてなかった。
みすぼらしい格好をすると、原作ではそれが可愛すぎるアリエルには似合わないというミスマッチ感が良かったけど、ひどい偏見ではあるが、人種のこともありどうしても貧しい地域の若者みたく見えてしまって、普通にその格好が似合ってしまってた。
衣装の色やナチュラルなままの髪色や髪型のせいか、顔が暗い印象に見えた。もう少しパッと華やかなビジュアルにできないのかなと思った。
ただ原作をそのまま実写に置き換えようとしてるなら問題だけど、新しい見方のできる作品を生み出すことを考えてると思うから、こうやってまた違うタイプのアリエルに変えたことは別に問題ないと思う。

最後のキングトリトンが出てくるシーンを除いて、多様性の描き方が、わざとらしくなくて、とても良かった。人魚だから色んな人種がいてもわざとらしくないのかも。

ハリーの歌以外にも、2人でボートに乗るシーンの自然音を使ったオーケストラやスカットルのラップなど、名曲だらけで音楽が最高だった。

アリエルが最初に貝殻が開いたけど、いないっていう名シーンをなぜ使わなかったのかは気になった。

今後ハリーが女優業を増やすのか、ソロ歌手、クロエアンドハリーとしての活動に戻るのか気になる。個人的には歌手活動に戻って2人でアルバムまた出してほしい。
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