ディズニーによる待望の実写化。
アニメ版のストーリーと似ているものの、実写化によるエッセンスも加えられていた。
なんといってもリアルなCGによる歌とダンスが美麗。海の生き物が作られているのではなく、まさにリアルに動く。そして、色鮮やかな演出も見どころ。
もちろん主役のハリー・ベイリーの歌もとても良かった。
ディズニーのキャラクターにありがちなおてんば感もそのまま、無邪気で役柄にピッタリではなかろうか。
王子役のジョナ・ハウアー=キングの甘いマスクも良かった。まさにザ・王子。だが、甘いマスクすぎて、アリエルが幼く見えてしまったのは自分だけだろうか。妹感があって、2人が婚姻関係を結ぶとは……と感じてしまった(もちろん愛し合う2人には変わりないのだが)
親の目線で言えば、トリトン王とセリーナ女王の気持ちも痛いほどわかりつつも、外の世界へと旅立たねば成長もできなく、新しい世界がひらけない。
子供の目線と親の目線の両方で見ることができる良いストーリーに仕上がっている。
また、ラストのトリトン王が「私が寂しくなるだけだ」というセリフには心を打たれた。子供を快く送り出したいが、正直な気持ちを伝える瞬間。名シーンではなかろうか。
アニメを知っていても、知らなくてもどちらでも楽しめる作品だった。スマートフォンの小さいスクリーンではなく、大型テレビやスクリーンで楽しむべき素晴らしい作品だった。