ゆうがer

ブラック・スワンのゆうがerのレビュー・感想・評価

ブラック・スワン(2010年製作の映画)
4.6
話:3.0怖さ:3.0映像:3.0
音楽:3.0演技:3.0(加0.5)時間:3.0
計18.5/20

メインビジュアル(○)±0

「白鳥の湖」の主役に選ばれたバレリーナの話。

真面目な女性から、性の悦びを覚え、魅惑的な女性へと変貌する過程を見た。
それぞれが"純新無垢な白鳥"と"官能的・魅惑的な黒鳥"を演じる上で必要な要素であり、バレリーナの役を"演じる""入る"というのはどういう事かを映画を通して疑似体験できた気がする。
セクハラまがいの事をしている指導者も、やはり名ばかりの指導者ではない。
確実に芯を捉えている発言から、言葉の重みを感じる。

「君の前に立ちはだかるのは君自身だ」

誰かのせい、何かのせいではなく、まずは、自分を疑ってかかれ。経験がものを言うから、他の人がおかしいのではなく、自分もそうすればいいだけ。
というメッセージを受け取った。
実家暮らしで、いつも母親に束縛されバレエだけに熱中してきたために、他人の価値観というものを知らないニナは、自分の大好きなバレエを通して、他人の価値観を知り、吸収する事を求められていた。
そうして、自分の中に秘めていたものや、抑圧されていた状況から開放される(自分からする)事で、人間として一皮剥けることに成功する。

元から白鳥であったニナは、黒鳥に取り憑かれ、人間としての経験を経て、漸く、バレリーナに"成った"。
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