じょうパン

ブラック・スワンのじょうパンのレビュー・感想・評価

ブラック・スワン(2010年製作の映画)
3.8
全体的な暗いトーンが一定していて良かったし、中盤までは観ていて気持ち悪いシーンもあり終盤でもその気持ち悪さや奇妙さがあったけど、最後の最後に完璧な踊りみせる圧倒させられる展開があり面白かった。

◻️脚本
主人公のニナが最初は弱い性格だったのが最後は強い性格になっていて性格の変わりっぷりが分かりやすくて良かった。またお母さんも最初は優しい人なのかなと思ってけど、ニナが「ケーキあんまり食べれない」って言ったら捨てようとする行為が観ていて「え、なんで?」と疑問に思っていたことが、中盤でニルがお母さんにバレないように鏡で背中を見たり、ドアに棒をかけたり、ゆっくりドアを閉じたりする事で、お母さんは過保護のレベルを通り過ぎでヤバい人なんだと理解ができて、ちょっとしたどんでん返しみたいで個人的には面白かったです。
プロデュースのトーマスも「我が姫君」っていうセリフは全員に言ってるんだろうなと自殺しようとしたベスを見て感じました。今後ニルが引退する時もベスみたいに怒るんだろうなと、また最終的に自殺してしまうのかなと思いました。
少し疑問だったのが、ほぼ幻覚だったのは理解できましたが、背中に血が出ているのはお母さんも見えていたのであの背中の傷や血はなんだったのか気になりました。

◻️演出
だんだんとニルが覚醒していき、初めての本番で手が羽になったりして黒鳥になる演出はかっこよかった。また悪魔も現実の役者は怖い存在ではなく、舞台裏で「Hey」と挨拶していて温度差がありシュールで面白かった。
また気づいている人は多いと思いますが、ニルの服装が最初は白を基調としていた服装がだんだんと黒になっていくのがよかった。

◻️まとめ
バレエって足をすごい曲げたり体を無理して踊っていると個人的には思っているので、少し痛さを感じるシーンがあったり、ホラー要素もあり驚いたり、全体的なトーンはだいぶ気味悪いけど、最後の最後は圧巻すぎで楽しめました。ある意味観ている側も洗脳されたのかもね。
もうちょっと評価高くてもいいんじゃないの?と思った映画でした。

2024 51本目
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