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冷たい熱帯魚のcamusonのレビュー・感想・評価

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
4.4
まず、でんでんが凄いです。
この年代のオッサンのあぶらぎったバイタリティ、
明快な価値観、そのごり押し、それゆえのブレのなさ、
迷いのない裏表の使い分け、
あたりを見事に演じています。
人物造形に妥協がないので、
非常にリアルに感じられ怖いです。

吹越満は、でんでんとは対照的に地味な役柄なので、
どうしても印象が薄くなりがちですね。
でも、そつなくこなしています。

上記2人の男の妻2人が、また対照的で、
でんでんの妻、黒沢あすかが、派手に武装した色気
(初登場シーンではハッとしました)なのに対して、
吹越満の妻、神楽坂恵は、平凡な生活にふてくされたような、
化粧っけのない、くすんだ顔つきです。
だがそれがイイ。そのギャップがイイんです。
たまに表情が輝くのもイイ。
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