うみぼうず

C.R.A.Z.Y.のうみぼうずのレビュー・感想・評価

C.R.A.Z.Y.(2005年製作の映画)
4.0
ジャン=マルク・ヴァレ監督作品は初鑑賞だったけど、よく分からないけど面白かったぞ!?

まずポップさ。場面転換や時代を飛ぶ切り替えは工夫されているなという感じ。見せたいものがあって軽い語り口だけどしっかりとフォーカスされている。まぁまぁ悲惨な事も起きるけど、深刻さを感じさせないのでそこまで重くならず、そして特徴ある家族に少しずつ感情移入していける。

あとは音楽。デヴィッド・ボウイやらピンク・フロイドやら時代を彩る音楽にのせられて展開する物語は、どこまでも軽やかである。

そしてキャラクターで、家族全員特徴あって、愛すべきキャラ。家族で悪意ある人間はいなくて、不器用ながらもそれぞれ想いやっているのは分かる。僕も男兄弟だから、あの兄弟の淡白さや微妙な距離感はよく理解できるなぁ。
エンドロール入る際にタイトル出てくるのも良かった。なるほどね!という感じ。

1970~80年となると今よりも多様性を受け入れられにくい時代だったろうから、揶揄されるのは分かる。確かにお父さんが言っていたように、女性の神父がいないのは違和感だなぁ。
この映画が製作されたのは2005年とのこと、やはり海外と日本は許容できる土台が異なるのかなぁなどと思う。今でこそ、だけど。

でも単純な同性愛に目覚めカミングアウトする話…でなく家族の成長物語として観ていたので、それは良かったかも。
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