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マンガをはみだした男 赤塚不二夫のkazcoのレビュー・感想・評価

4.2
サントラだけは何度も聴いていたこの映画をU-NEXTさんのありがたい再々々無料お試し視聴の案内により観れた。

赤塚不二夫の出生から没するまでのドキュメント。
幼少期の満洲時代、マンガ全盛時代、テレビに出始めた時代どこに比重を置くでもなく、赤塚不二夫という人間がまるっとわかる構成。
U-zhaanと蓮沼執太によるタブラと電子音による浮遊感のある音楽、青葉市子のホーリーなナレーション、そして度々出てくる没法子( メイファーズ)という中国語、意味は赤塚不二夫流に訳すと「これでいいのだ」。
この没法子の教えを赤塚不二夫の人生通して教えてもらっているような作品だった。

自分のことを一切顧みず他人を笑わせる為にバカになれる人間であり、他人の幸せに従事しているような人生に見えた。
家に入ってきた泥棒にさえ優しく接する話や、若松孝二に300万貸す為に石森章太郎に借金してまで渡した話を聞くと、仏の様な慈愛に溢れた人だということがわかる。
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