このレビューはネタバレを含みます
みんな大好きティーンエイジャーの青春ストーリー。やっぱり高校生活にはゾンビが欠かせないよね。
◆人間、ヴァンパイア、ゾンビが共存する街、ディルフォード。ある日、平和な街に突如としてエイリアンが襲来する。エイリアン襲来の責任を人間はヴァンパイアに、ヴァンパイアは人間にあると考え互いに殺し合いを始める。一方、ゾンビは脳ミソが食べたかった。
普通の高校生ダグ(ニコラス・ブラウン)、男にいいようにされてヴァンパイアになったペトラ(マッケンジー・デイビス)、厭世観拗らせてゾンビになったネッド(ジョシュ・ファデム)のスクールメイト3人が狂気の坩堝と化したディルフォードを救うために立ち上がる。
シンプルに人種間の差別やら諍いやらはよくないよと教えてくれる。
互いに反目しあっていたそれぞれの種族が協力し、窮地を脱していく姿には感動して涙が出る程ではない。
工場経営者のリックを説得するために、彼の孤独を理解した住人たちが彼の名を呼ぶシーンは感動しない。
ネッドが幼少期の野球で取れなかったフライ。エイリアンの落とす爆弾を見事にキャッチする流れは感動して涙が出る程ではない。
各種族が啀み合うけど、倫理観やらなんやらが薄過ぎて、最早優しいまである。
全編通して思い返せば4分に1回くらいにふふふと笑えるポイントばかり。これはとってもいいハートフル・ヒューマン・コメディ映画。
登場人物(取り分けネッドの家族)が阿呆ばっかりで面白い。きっと変わらない世相を鵜呑みに生きている現代人への皮肉であろう。そんな訳あるかいな。