13と10いう不思議な数字の一致について
スタンリー・キューブリック
「バリー・リンドン」
その名前を知っていても、その名前の主は一体何者だったのか?
実はまだ、誰も分かってないかもしれない偉大な映画作家が少なくとも3人います。
ひとりは日本の相米慎二。、ひとりはアメリカのオーソン・ウェルズ、残りひとりはイギリスのスタンリー・キューブリック。
何故そう言えるのか?
それは彼ら3人が、秘密のヴェールで素顔を覆って生涯を送ったからではなく、自分が撮りたい映画の半分も完成させないうちに逝去してしまったからに他なりません。
そのキャリアは20年から50年まで各々で隔たりがあるものの驚くべきは彼ら3人が築いた(映画)という階段の数が13という本数で一致している点。
更に言えば相米慎二、オーソン・ウェルズ、スタンリー・キューブリックという者の正体の片鱗が窺える作品が10番目に位置している点です。
相米慎二なら「お引越し」でしょうし、ウェルズなら「審判」、そしてキューブリックなら「バリー・リンドン」。
このキューブリックに、ルイス・ブニュエルのいい加減さ、スピルバーグの早撮りぶりに加え、もう少し飛行機に平気で乗れる度胸があって、あと少し(非完璧)の方にブレてくれたら、こんな面白い娯楽映画を沢山残してくれただろうに。
つくづく惜しまれます。