みちろう

バリー・リンドンのみちろうのレビュー・感想・評価

バリー・リンドン(1975年製作の映画)
4.0
18世紀ヨーロッパ、バリーリンドンという1人の男の波瀾万丈な人生を追ったスタンリー・キューブリックによる伝記映画。監督が70年代にこんな映画を作っていたのをつい最近知った。

物語は二部構成?になっていて、第一部は主人公がイギリス軍、別の軍、スパイ、ギャンブラーを転々として地位を築き上げていき、第二部で不幸に見舞われ破滅へと向かっていく。フォレストガンプみたいにコロコロと主人公の環境が変わっていくのは見ていて飽きないけど、面白さで言ったら正直突出して良い所はないし悪い点も特にない平凡なもの。第二部はそれなりに混沌としている分登場人物の心理描写がハッキリしていて良かった。2回目の決闘シーンが一番好きかな〜

それよりもキューブリック映画に共通してるこだわった映像が秀逸。18世紀のイギリスの世界観の作り込みが徹底してて、衣装、メイク、セットなどが完璧で作られた感が全くなかった。それらを映すカメラワークはワイドで全体を捉えていて、物や人の配置も整っている。他のキューブリックの映画でも見られる特徴的なクローズアップからじわじわ引いていく撮り方も顕著に出てたり。とにかく絵になるシーンが多くて退屈しなかった。

やっぱり映像が魅力的だとそれだけでも良い作品って思えるものやね〜
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