たき

脱脱脱脱17のたきのレビュー・感想・評価

脱脱脱脱17(2016年製作の映画)
3.0
世界でいちばんかなしいカウントアップ。
舞台の上で、そうか。あれ、泣けなかったのか。嘘泣きしかできない。ほんとに泣きたいときには泣けなくなってたのですね、ぱっと観気づかなかった…

出てくるひと出てくるひとぜんぶうざい。生理的にうざいし、論理的にうざい。
けどそれは、そのすべてがきっといつかの自分の一部なんかな、という自覚からくる同族嫌悪なのかもしれず。

最初はどのへんを着地点にしてるのかわからずもやもやしてきてしまうのですが、後半一気に収束してくのが気持ちよかったです。

愛が足りひんからアイ(デンティティ)がわからんリカコが、マリアが示した愛と、ノブオがくれた愛で、ひとを愛してアイを得る。
リカコの愛が、ノブオのアイの再構築につながってく構造なのもよきですな。

けど言いたいことはわかるけど、そこはもうちょい丁寧にキャラ同士会話させようよ、とか、あまりに唐突な論理展開とかがあって、ちょいちょい惜しい。もうちょい脚本練ってほしかった。ツボなだけにほんとに残念で地団駄踏んだ。←下の階のひとに迷惑です。

北澤ゆうほはお世辞にもドストライクとは程遠いのに(大失礼)例の泣きたくて泣けない横顔は超絶美しかったです。
たき

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