なべ

ザ・プレデターのなべのレビュー・感想・評価

ザ・プレデター(2018年製作の映画)
1.0
 「プレイ」の出来ががよろしくて、続けて一作目を観直し、ついでに評判のあまりよろしくないザ・プレデターも観てみた…。

 ひどいな。新しさにこだわるあまり、いろいろ足し算しすぎて、オリジナルがどんなだったか完全に忘れてる。新規要素を成立させるために、プレデターであることが二の次になってるじゃん。いや、それどころか間違った解釈で過去の設定を捻じ曲げてるぞ。
 それでおもしろけりゃまだ救いがあるけど、全然おもしろくないんだわ。話運びが稚拙で、なんかもう小学生か!おこちゃまか!と。
 例えばプレデター犬が人懐っこかったり、プレデターが翻訳機を使って英語を喋ったり、ローリーが宇宙船をラクラク操縦できたりと、あまりにも都合よすぎだろ。サヴァン症候群だからいけるってなめてんのか⁉︎ こういうことされるとほんと萎えるよな。
 極めつきはプレデターが地球に来た目的は、人間の脊髄を使った異種交配で種を強化するためなんだってさ。おかーさーん、この人変なこと言ってるよー! おまえら過去作は観てるんだよな? 観ててこれか? いや、一作目に出演してるし。
 なんで温暖化によって過ごしやすくなった地球を植民地化しようって話になるんだよ。あの誇り高い凶悪ハンターたちはどこへ行った?
 精神を病んでる退役軍人受刑者たちが脱走してプレデターを追うって…もう勘弁してくれー。物事の本質を捉えられない奴は、意味もなくこねくり回してどんどん悪い脚本にしていくのな。そもそもスタジオはよくこの脚本にOKを出したな。
 一事が万事この調子で、もう見てられない。腹立たしいというか呆れるというか、だんだん悲しくなってくる。
 監督は一作目の通信兵役のシェーン・ブラックなんだけど、彼が言うには「オリジナルのプレデターの輝きを失わないようにシリーズの統一感に留意した」らしい。できてないぞ。全然できてない!
 さらに「この一本にいろんなジャンルの魅力を詰め込んだ」ってさ。それがあかんっちゅーねん!
 悪いことは言わん、リーサル・ウェポンの脚本だけ書いとけ。
なべ

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