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ザ・プレデターのArts0001のレビュー・感想・評価

ザ・プレデター(2018年製作の映画)
3.1
原点回帰は賛成だが。。。

プレデターのクオリティは大変良かったと思います。
冒頭のバトルシーン、駆け足でプレデターの残虐ぶりをアピールし、不気味さや格好良さを見せる。

そして往年のファンが見たいであろう、プレデターを捕まえて観察する描写や、存在への考察、今まで取得したプレデターの遺物を惜しげなく見せてくれます。

新プレデターのデカさ、残虐性もGOOD!

ここまででも合格点ではあるのですが、多分に欠点もある作品だと思っています。

まず、初代プレデターの良さを出そうとしたと思うのですが、今回は登場人物を立たせる描写が多いです。
はみ出し者達が集まってチームになりプレデターと戦う。その試みは良いけれども、いかんせん無駄な会話や無駄な展開が多い気がしました。

初代の良さは、個性あるコマンドー部隊をくどい描写はせずに、戦闘中や移動中のちょっとしたところでタイトに個性をだす。お話の邪魔をせずに、それぞれがなんとなく印象に残る。
というバランスの妙を出したところがスゴイと思います。

今作は人物のやりとりが冗長すぎてお話に水をさすというか、あまりお話が面白く転がってはいないと思いました。
話運びがうまくないところもいくつかありました。
特にプレデター側の生物が何故か味方になるところなんかメチャクチャですね。

最後の新プレデターとのバトルもイマイチです。何故かあれだけ凶暴なプレデターが主人公にはパンチのみの手加減。今まで効かなかったはずの弾丸が突然効く。というリアリティラインの謎もマイナスです。

原点回帰は賛成ですが、難しい要素を追加したいならもっと脚本を練らないとダメですね。

原点回帰でチーム物にするなら、最後は一人一人が命をかけて繋いだ先で、プレデターを仕留めたとか。
知恵と工夫で人間としての強さをだすとかしないと、それまでの展開に意味がないと感じました。
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