ダイアー教授

ザ・プレデターのダイアー教授のレビュー・感想・評価

ザ・プレデター(2018年製作の映画)
2.1
題:看板は継承しても、ゲノムは継承していない

プレデターのファンです。
本作、結論から申し上げますと非常に残念な作品でした。
全くトキメカなかったです。

『プレデター』『プレ2』『プレデターズ』に続くシリーズ第4作目。
これまでプレデターに挑んだ人間たちと言えば、
ターミネーター、リーサルウェポン、戦場のピアニスト…
と堂々たるメンツですね。

今回の人間は戦場のトラウマで頭がおかしくなった人たちです。
4作目はあえてハズしにいったのでしょうかね?

台詞は漫才みたいで面白いし、残虐描写はまあまあ…
テーマ曲はオリジナルを今風にアレンジしたもので、
プレデターグッズもたくさん見せてくれるサービスもあり…
ファンに対する気遣いはうかがえました。

しかし、芯の部分を忘れているような気がしました。

・見えない相手が超ハイテク機器を駆使して襲ってくる恐怖!
・奴をどうにかこうにか“見て”、“罠を仕掛けて”倒す人間の知恵比べ!
・両者、万策尽き、勇気を振り絞って挑む肉弾戦!

がシリーズの面白さだったのではないでしょうか?

まずは劇中の多くの時間をプレデターが正体を明らかにした“見える状態”だったことがトキメカなかった要因です。
次に、プレデターが何を考えているのか、どこにいて、何をしようとしているのか、を表に出し過ぎたように感じました。
プレデターの5W2Hを明らかにし過ぎたこともトキメキなかった要因です。
彼らは頭も体も謎めいた存在であるところが魅力なのではないでしょうか?
なぜ人間を襲うのかという理由すら、彼ら側からの正式回答はない訳ですから…

本作では彼らの行動原理を明らかにするどころか、あまつさえ翻訳機で人間と会話までさせます…orz
プレデターと人間の会話は
「お前は一体、なんなんだぁ!」と「キャンディー食べる…?」の2語あれば十分!!

プレデターの謎めいた部分が無くなって、想像を思いめぐらすバッファが無かったです。

p.s.
『ミスト』の“あの人”が出ていましたが…“あの後”に精神崩壊してああなったのかな?