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メットガラ ドレスをまとった美術館のSosekiのレビュー・感想・評価

4.2
想像以上に面白かった。
メットガラは寄付集めのためのセレブのパーティというだけでなく、生きたファッションの展覧会でもあるのだなあと。

2015年の年次展覧会「鏡の中の中国展」の準備とオープニングのメットガラ開催日までの記録。主役はあのアナ・ウィンターとメトロポリタン美術館服飾研究所のキュレーターアンドリュー・ボルトン。美術館のお仕事ドキュメンタリーでもある。

以下、思ったことをつらつらと。

アナ・ウィンターの仕事ぶりがやはり卓越している。他の人がやったらパワハラと言われそうなダメ出し、的確な即断即決!

アンドリューはトム・ブラウンマークのカーディガン着てるなと思ったら、トム・ブラウンのパートナーだそうで、なるほどこれは完璧なカップルですね。

ガリアーノは、チャイナのモチーフとして芸者・歌舞伎を例に挙げる。それ、英国とフランス、英国と米国を一緒にするようなもんだって。アナ・ウインターの娘も、ガラに鶴と桜モチーフのドレスを着ていたし(ドレス自体はとても似合ってる)、ファッション関係者の文化理解はやっぱり浅い。さすがにアジア美術部門長は、中国、韓国、日本をチャイナで一括りにしてきたことを問題と言及。

展覧会に対する中国メディアのインタビューも興味深かった。彼女らの敵対的な姿勢はどうだろうかと思いつつ、ああいう相手をやり込めるまでのインタビューができる日本人のジャーナリスト、メディアはなかなかいなさそう。

ファッションはアートか否か。良くも悪くも文化だとは思う。メトロポリタン美術館に行ったのはだいぶ昔だが、次行くときは服飾研究所とアジア美術部門を回りたい。
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